開発時の混合パラメータの計算

プロセス: バッチおよびセミバッチのファインケミカルプロセス

課題: スケールアップ(試験機と量産機で大きなギャップ)

目的: スケールアップの評価に要する運転の回数を削減する

従来のアプローチ: 大きいスケールの反応器(量産機)で運転を繰り返し、操作パラメータの最適化を図ります。

VisiMix で得られた知見: 量産機開発の第 1 ステップでは、プロセスの特性を明らかにするためシミュレーションを行い、形成される流れがどのような影響をプロセスに与えるか明らかにします。このシミュレーションから得られた結果に従い、ラボ試験とスケールダウンしたシミュレーションを行うことで、確固なプロセスの操作範囲を見出すことができます。

VisiMix による解決: シミュレーション結果と試験結果の相関と品質設計(QbD)に基づいた考えにより、そのプロセスとスケールアップの影響についての深い理解が得られ、新たなスケールの試験において規格外の製品の発生を減らすことができました。

結果: 量産プロセスの開発にかかる試験回数を 100 回程度から 5 以下に減らすことができました。

技術メモ

開発手順は以下のように図示されます:

開発初期段階のスケールアッププロセスの解析では、流れ場がプロセスの結果に影響を与えることを考慮して量産機のシミュレーション結果からラボ装置を決定しました。実際のプロセスと VisiMix のシミュレーションの評価に基づいて各スケールでの装置構成が決定され、シミュレーションの結果で明らかとなる撹拌の特性はプロセスの成功を保証しました。

表. キーとなる VisiMix のパラメータ