化学反応プロセスにおける RSD の適用
プロセス: 高感度な反応による原薬製造
課題: 大きい生産スケール(3000 L)では製品の品質が悪い
目的: どのスケールでも製品純度を向上し、大きい装置でも小さい装置の場合と同程度の品質を得る
従来のアプローチ: 撹拌の回転数の変更では要求されている純度を達成できませんでした。どのような装置構成であっても、ある程度の不純物が発生しました。
VisiMix によるアプローチ:VisiMix RSD のシミュレーションによって異なるシナリオの高せん断場の計算が可能となります。ラボ試験の結果と組み合わせて、製品純度と主な混合のパラメータ(高せん断による混合の強度)を相関します。
シミュレーションの示唆: 撹拌槽内に分散機を追加することで、不純物の生成はゼロになりました。さらに製品の純度と乱流せん断速度の間には強い相関が見つけ出されました。瞬時の反応であるため、強いせん断作用によって局所的な均質を作り出す必要があったのです。
VisiMix による解決:
- 各スケールの装置構成を再定義
- 製品の純度を改善
- プロセスと不純物の生成に関する機構の知見
結果: 3000 L のバッチ生産で、要求されている製品純度を現実的な仕様で達成することができました。必要な混合時間はラボスケールのシミュレーションで評価検討されました。
技術メモ
本件で使用された VisiMix RSDE(Rotor Stator Disperser/ Emulsifier) は、このような種類の混合装置に対してアプローチする初めての製品です。装置仕様と運転条件を入力することでせん断を迅速に計算し、吐出容量、消費動力、トルクなどを得ます。
装置:
結果: